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毎日新聞の書評欄「今週の本棚」から、学芸部の担当者が情報発信します。紙面は毎週土曜の朝刊、充実の3ページです。
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吉川英治賞(吉川英治国民文化振興会主催)の各賞が2日、発表された。第42回吉川英治文学新人賞に、アイドルグループ「NEWS」の加藤シゲアキさん(33)の「オルタネート」(新潮社)と、武田綾乃さん(28)の「愛されなくても別に」(講談社)が選ばれた。また、第55回吉川英治文学賞は村山由佳さん(56)
全国の書店員の投票で決まる2021年本屋大賞(同賞実行委員会主催)の候補作が21日発表され、芥川賞に選ばれた宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」(河出書房新社)や直木賞候補となった加藤シゲアキさんの「オルタネート」(新潮社)など10作がノミネートされた。大賞作品は4月14日に発表される。その他の候補作は
◆町田樹(まちだ・たつき)さん (白水社・5500円) 選手から学問へ 所信表明 テレビ放送では高視聴率を獲得し、オフシーズンは例年いくつものアイスショーが多くの人でにぎわう。フィギュアスケート(FS)人気は、今後も自明なものなのか――。
従業員が1人から10人規模の「小さい出版社」の活躍が目立っている。コスト意識の高まりで、大手出版社が出せないようなテーマ、装丁や紙質にこだわった「本作り」が特徴だ。装丁家の菊地信義さん(76)は「産業として小さくなるが、紙の本はしぶとく残るだろう。これからはフリー編集者や少人数の版元の時代になる」
(岩波少年文庫 968円) 生まれ住んだ大阪から、仕事場と家を東京に移した平成四年ごろ、小学生の娘の本棚にあったこの本の題にひかれて読みました。 物語は昭和十六年の大阪。大きな銀杏(いちょう)の木のある家に生まれたぼんぼんの兄弟。四ツ橋の電気科学館でプラネタリウムを見て、北斗七星の位置が五万年
文芸における「詩」というものの価値や意味があまり理解できていなかった二十代前半の頃、古本屋で『現代詩手帖』という雑誌に出会い、なんとなく興味を持つようになったことをよく覚えている。
いつからだろうか、誰かがインスタグラムで振り回している高級ブランドのロゴがついたカバンも、誰もが羨む大きくて立派な家も、とんと興味がなくなってしまった。かつては私もそういった願望はあり、愛媛という小さな島町で育っていた十代の頃は、広島まで船で行ってセシルマクビーの洋服を買ったし、恋人に4℃のアクセ
イタリアの小説家パオロ・ジョルダーノによるエッセイ集『コロナの時代の僕ら』(飯田亮介訳、早川書房・1430円)が緊急出版された。人類的危機のさなかにある、私たちの自画像。著者は素粒子物理学を専門とする博士の顔も持ち、本書にもしばしば数学的なイメージが登場する。
(中公新書・902円) 怒りは、さらに弱い他者へ向かう 大学生のひと月の本代が2千円を切って久しい。ましてコロナ禍で図書館利用も制限されるとなれば。一つ心強いのは、自学独習に最適の新書のレーベルが各社から多数用意されていることだ。
(文藝春秋・1870円) これまで数々の話題作を発表してきた直木賞作家による初の警察ミステリー。主人公は群馬県警捜査第一課の葛(かつら)警部。余計なことを話さず、事件に気になる点があれば熟考する。部下からは良い上司とは思われず、上層部からは疎まれる。それでも捜査能力はずば抜けている彼が、難事件を
(理論社 1320円) 海でくじらといるかがともだちになって、人間がするようにお互いの家を行き来し、一緒にお茶を飲んだりビールを飲んだりする。「ともだちは海のにおい」はそうした二者の交流を短いエピソードと詩によって積み重ねて���く本だ。
◆『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』 (左右社・1870円) 脱「お任せ政治」対話が生む希望 これは一冊の「対話篇」だ。 対話するのは、最低賃金のアルバイトで生計を支えつつ、音楽や相撲について書くフリーライター(56歳女性)と、次世代リーダーの一人と目
十数年前の私といえば、それはもう、ろくでもない少女だった。いつからか、自分は「みんな」と同じようにできないことに拗(す)ねていた。「みんな」が汚いとばかにする喫茶店が好きだったし、「みんな」がかっこいいという先輩の何がいいのか分からなかった。「みんな」に同化できない自分にげんなりし、ろくでもなくな
(河出書房新社・3135円) 意見の対立、客席から見た演劇論 あいちトリエンナーレ2019に抗議する、ときに怒りに満ちた声を自ら電話越しに受けながら、演出家の著者はこう考えていた。声が聞かれるための空間をつくること――これこそ演劇の仕事であり、パブリックの出発点ではないか。
◆平野啓一郎(ひらの・けいいちろう)さん (文藝春秋・1980円) どう生きるかを問う 「社会が変化し続ける限り、文学も終わらない」。そう語り、小説を通じて人間の心のあり方や、社会との関係を問うてきた。新作の舞台は、「自由死」(安楽死)が合法化された近未来の日本。主人公の青年は、自由死を望みな
女二人、同居中。ルームシェアという概念が世間に広まり、年ごろの女子たちが一緒に暮らすことも珍しくなくなってきた。知人にもシェアハウスを経験した者は多い。広めの空間に住めて、時々一緒に出掛けたりして、寂しくないし縛られすぎないという自由な世界を味わえるという。恋人を連れ込みにくいのはちょっと難点らし
『アボカドの種』(俵万智著・KADOKAWA・1540円)は『サラダ記念日』でお馴染(なじ)みの彼女の最新歌集である。昨年の十一月に購入し、もう三度は読んだ。最初はかなり序盤から泣いてしまい、二度目は「もう私を泣かせないでくれよ」と祈るようにして読んでやっぱり泣いた。三度目は途中までうまくいったの
(小学館・1760円) 二○一三年の参院選。比例全国区の自民党候補・北村経夫(つねお)氏の支援を安倍≪首相からじきじき≫依頼された--統一教会の内部文書だ。以来関係者を取材し裏付けをとり、自民党とズブズブの関係を暴き続けた。丹念で孤独で勇気ある作業だ。
(新潮文庫 上1045円、下935円) 僕の「なつかしい一冊」は、司馬遼太郎の『燃えよ剣』だ。新選組で「鬼の副長」と呼ばれた土方歳三の生涯を綴(つづ)った歴史小説で、僕の人生のバイブルであり、グループ活動をする上での礎になっている。
老害という言葉をよく耳にする。こうして文字にすることさえも苦々しく感じる。最初にこの言葉を思いついた人の身に何があったのか聞かせてほしいほどだ。老いを前にした人々に十字架を背負わせ、老いた人々からは自信を奪い取るような辛辣(しんらつ)な言葉ではあるが、普及の背景には必ず社会的な問題があるからして原
なにか綺麗事(きれいごと)のようなニュアンスを含んで「真実」という言葉はもちあげられている。小さな名探偵が必ずこっちを見て「真実はいつもひとつ」と言ってきたり、記者会見では誰かが神妙な面持ちで真実をお話ししますとご丁寧に宣言したり、「真実」というものは何か崇高なのである。
(��ィルムアート社・2200円) 物語の海を旅する明晰なガイド 『文体の舵(かじ)をとれ』と題する本書は、『闇の左手』や『ゲド戦記』といった代表作で知られるSF・ファンタジー作家のアーシュラ・K・ル=グウィンが、小説を書こうと志す十四人の生徒と一緒になって行ったワークショップをもとにする、小説教
◆風間賢二(かざま・けんじ)さん (新潮選書・1650円) サドと出会い、幻想文学一筋 18~19世紀の英国で流行した怪奇な「ゴシック小説」から、コナン・ドイルが残した恐竜が登場するSFもの、日本の夢野久作や京極夏彦に至るまで。翻訳家の著者が「怪異猟奇」の要素を含むミステリー作品の系譜をたどっ
7月18日(土)の毎日新聞朝刊の「今週の本棚」で掲載予定の主なラインアップを紹介します。 ①鹿島茂さん評/ディディエ・エリボンさん著、塚原史さん訳、三島憲一さん解説『ランスへの帰郷』(みすず書房)
(白水社・2090円) 透明性と忠実性の両立の結晶 書店の外国文学の区分には、「その他の外国文学」に分類される“マイナー”な言語がある。本書はそんな翻訳者たちへの稀有(けう)なインタビュー集だ。登場する翻訳者は、ヘブライ語の鴨志田聡子、チベット語の星泉、ベンガル語の丹羽京子、マヤ語の吉田栄人(し
第164回直木賞の候補作が17日に発表され、人気グループ「NEWS」の加藤シゲアキさん(33)が刊行した長編小説「オルタネート」(新潮社)が選ばれた。日本を代表する文学賞の初ノミネートを受けて、加藤さんが報道陣の取材に応じた。
各界の著名人が、大切な本への思いをつづるリレーエッセー「なつかしい一冊」シリーズ。フィギュアスケート選手として活躍し、今は国学院大学助教を務める町田樹さん(31)が選んだのは、海堂尊さんの人気作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社文庫)に始まる一連のシリーズです。高校時代からの愛読書に、スポーツ科学
コロナ禍が格差拡大に拍車をかけ、AI(人工知能)技術の進歩や気候変動、少子化が、社会の姿を大きく変えつつある。これから世界はどうなっていくのか。小説を通じて人間の心のあり方や、社会との関係を問うてきた作家の平野啓一郎さんは、26日発売の新刊「本心」(文芸春秋)で近未来の日本を描いた。「社会が変化し
(柏書房・2200円) 世界を席巻する韓国の男性ヒップホップアイドルグループBTS(防弾少年団)。2018年、国連総会でスピーチに立った7人の姿は記憶に新しく、メンバーの愛読書や話題にした本がベストセラーになる「BTSセラー」といった言葉も生まれている。「なぜ彼らは成功したのか」。真正面からその
◆閉ざされた扉をこじ開ける 排除と貧困に抗(あらが)うソーシャルアクション (朝日新書・869円) 何のために「社会」を作っているのか 2020年前半はコロナ禍と共に過ぎてしまった。「自粛要請」に応じた飲食店が店を再開できず、ライブハウスが廃業し、ファッションブティックがなくなった。職を失う。
(角川文庫 440円) 本棚に何冊も、紙の色が変わってしまった本がある。うっかり太陽光に晒(さら)して色褪(いろあ)せた本もあるが、たいていは年月のあいだに自然と変色したものだ。そうした本には、びっしりと付箋が貼られたものが多い。学生時代に買い、読み込んだ本たちだ。たとえばある詩集などはあまりに
コロナ禍の生活、あの頃がどんなものだったか、今では様々な記憶が曖昧になり、どんどん遠く向こうの出来事でおぼろげに思えてくる最近である。 『ツユクサナツコの一生』(益田ミリ著・新潮社・1980円)の主人公のツユクサナツコは、そのコロナ禍の日々をドーナツ屋の店員として働きながら、夜になると父と住む家
(新潮社・1870円) 純粋に考える→人間の可能性広がる 数学とくに計算と聞くと、この本を手に取る気もしなくなる人がいるかもしれない。計算はいわば無機的で、徹底したやかましい手続きである。そんなことがどうして意味と関係があるのか。計算なんて、意味がないに決まっているじゃないか。だから現代では機械
(中公新書・924円) 音声を書きとどめる努力の足跡 古代日本は書写記号が模索されている最中(さなか)に、漢字に出会った。万葉仮名は革命的な大発明だが、この創意に富んだ考案には致命的な欠点がある。表意文字が表音文字として用いられていたため、導入時の発音は必ずしも後世に伝わらない。そのことは鎌倉時
(みすず書房・4950円) 道徳的非難、背景に社会の構図 本書は依存症の問題を、依存症当事者として、あるいは精神科医として、さらには人類史的な視座から立体的に描き出す、きわめて野心的かつ重厚な著作である。著者であるコロンビア大学臨床精神医学助教授のカール・エリック・フィッシャーは、依存症専門医に
9月4日(土)の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で掲載予定の本の主なラインアップを紹介します。 ①沼野充義さん評『ナターシャの踊り ロシア文化史』上・下巻(オーランドー・ファイジズ著、鳥山祐介ほか訳、白水社)
(金剛出版・2420円) 複数の知を整理する球体の臨床学 東畑氏の著作は、ともかくタイトルが巧(うま)い。臨床心理の専門家が書く「ふつうの相談」。なんともそそる書名ではないか。
(福音館書店・1100円) 『やっぱりおおかみ』は、「こどものとも」シリーズ中の一作として1973年に発表されて以来、現在に至るまで読み継がれている名作中の名作であり、恐らくその最初期からの読者の一人であろう私にとっても、ほとんど人生観の根幹を形作ったと言っていい、とても大切な一冊です。
(青土社・2200円) 反出生主義、実存を棚上げしない対話 「こんな自分で申し訳ない」「何のために生きてるのか分からない」。残念ながら、若い世代と接していると、ときどきそうした言葉を耳にする。あるいは「将来子供を作る気になれない」と言う学生。生に前向きになれない理由はさまざまだ。「自分の遺伝子を
ベストセラー「人新世の『資本論』」で知られる気鋭の経済思想家、斎藤幸平さん(35)が、全国各地の「現場」を歩いた記録「ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた」(KADOKAWA)を刊行した。経済格差は広がり、気候危機も年々深刻化する社会で、「より良い未来」を描くヒントは見つかったのだ
なんたる天才があらわれたのか。芸能の仕事をしていると、どういうわけか各出版社から毎月さまざまな本が届けられる。編集者からの熱意を感じる手紙が添えてあるものがあったり、反対になんでこんなもんわしに読まそうと思ったんじゃと不可解なものもあったりするわけだが、一応全てに目を通すようにしている。その際に出
(東京大学出版会・1870円) 熱湯風呂もユーミンも、日常言語の謎 川添愛の本はなぜ面白いのだろうか? 第一に、多くの人が(ここで「人は皆」などと過剰な一般化をしてはいけない)しちめんどうくさい学問として敬遠しがちな言語学だが、じつは身近の不思議を解き明かし、生きるのを少し楽しくしてくれる。第二
(勁草書房・4950円) 相手に「自制」選ばせる抑止体制、目指す 日本の安全保障関係者、マスコミ、議員先生方、ぜひ本書を1冊購入して、書棚に置いておいてもらいたい。今ほどこの本が必要とされている時は、ないと思う。『正しい核戦略とは何か』という邦題は、ちょっと怖いかもしれないが、極めてバランスの取
表紙を見ると、女性が2人、白いドレスを着て寄り添っている。ああ、これは彼女たちのストーリーなのだなとは分かる。まさか同性愛と異性愛との間で揺れる心や過去とのしがらみ、先に進むことへの不安がてんこ盛りの内容だったとは。
◆長部(おさべ)三郎・著 (岩波新書・990円) 著者は米国国務省で通訳の仕事をし、日本の大学や高校でも教壇に立った、実践と指導の両面で深く英語に携わってきた人物。2001年の刊行後、品切れになっていたが、今年8月に復刊された。岩波書店によると、ある英語講師がSNSで名著の再来を願う投稿をした
(河出書房新社・2970円) 男性を基準に設計された世界 新元号選定の有識者会議の報道を見て啞然(あぜん)とした。「経済界」「法曹界」などの枠(全員男性)の他に「女性」という枠が示されていた。女性とは多くの男性にとって、共同体のどんな分野分類にも属さない他者であるのか。ここで思いだすのは、ボーヴ
◆山本勉(やまもと・つとむ)さん (朝日出版社・2090円) 考える道筋示す 話題の書が進化して帰ってきた。2006年の『仏像のひみつ』、08年の『続 仏像のひみつ』は累計13万部。異例の売れ行きは「仏像本」なるジャンルを作ったといわれた。増刷を求める声に応えたのが、2冊に新たな「ひみつ」を加
(集英社・2970円) 祈りとしての創作に至った「たましい」 没後二十年以上が経(た)つというのに、須賀敦子はいまだにあたらしい作家として発見されつづけている。大部の全集が出て、その文庫版も揃(そろ)い、私的な書簡や未紹介の資料も刊行されているだけでなく、その生涯と仕事をたどり直す、共感に満ちた
(講談社現代新書・1320円) 学問の市民権がない大切な問題 人工知能AIという言葉をメディアで見聞きしない日はほとんどない。知能は意識を伴うのだろうか。機械の中に意識は生まれるのか。そもそも意識とはなにか。電気かエネルギーか熱か重力か、科学ではどう定義されるのか。私の意識はこの宇宙に一つしかな
三十五歳、独身の山口鳴海(なるみ)は都内の美術館の学芸員。これまで結婚に興味がなかったが、憧れていたバリキャリの伯母が孤独死したことで、子どものいない人生に不安を覚えて婚活を始める。
いつまでも若くて、いつまでも死なない。病気もしない。……かの有名な、「お化けの少年」のアニメ主題歌を彷彿(ほうふつ)とさせるような文言だ。そのままゲゲゲのゲ、と墓場で運動会でもやりたいところだが、今回はある惑星での出来事を描いた漫画を紹介したい。
(文藝春秋・2970円) 心/意識 成立の過程に迫る 心や精神は、いつ生まれて、どう考えられてきたのか。こういう存在は、モノとしての実体がないのに、だれでも知っている。これはかなりヘンなことではないか。心/意識は自分の中に閉じられていて、そこにしか「ない」。ほんとうにそうなのだろうか。
9月24日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で掲載予定の本の主なラインアップを紹介します。 ①渡邊十絲子さん評『文にあたる』(牟田都子著・亜紀書房) ②永江朗さん評『職業作家の生活と出版環境』(和田敦彦編・文学通信)
(文藝春秋・1540円) 「死ぬことができなかった」少年が、長年の夢だった自叙伝を刊行した。著者は、お笑いコンビ「パーパー」のメンバーであり「歌うま芸人」としても知られる。
<1>ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編(5)(衣笠彰梧著・KADOKAWA) <2>そして、バトンは渡された(瀬尾まいこ著・文藝春秋) <3>検事の信義(柚月裕子著・KADOKAWA) <4>元彼の遺言状(新川帆立著・宝島社) <5>フーガはユーガ(伊坂幸太郎著・実業之日本社)(日販・文庫=
(中央公論新社・2090円) 女性同士の連帯と「ケアの倫理」 「ノンストップ・ノワール小説!」と帯に記された本作は、コロナ禍に伴走するかのような新聞連載小説だった。かつてない疾走感に後半の祝祭感もあいまって、押し流されるように一気に読了した。
老いた母とふたり暮らし、社員食堂でパートをしている45歳バツイチの主人公を描いた入江喜和さんの「たそがれたかこ」(全10巻、講談社)はラジオが重要な役割を果たしている漫画だ。
旧満州(現中国東北部)の架空の都市を舞台に、建築と都市建設に自らの理想を注ぐ青年らを描いた小説「地図と拳」(集英社)を執筆し、直木賞を受賞した小川哲さん(36)が19日、記者会見に臨んだ。心境を聞かれ「早くお酒を飲みたい」などとユーモアたっぷりに語った。主な一問一答は次の通り。
なるほドリ 俳優(はいゆう)やミュージシャンたちの書いた小説を本屋さんでよく見るよ。 記者 直木賞(なおきしょう)の候補(こうほ)作にアイドルグループ「NEWS」の加藤(かとう)シゲアキさんの長編小説「オルタネート」が入り、話題になりましたね。異分野(いぶんや)から文学の世界に進出してくる書き手