そもそも情報科学、ないし計算機科学というやつが、「人間が作ったモノの上に展開される科学」という宿命を負っており、それは自然科学とは少し違う特徴を持ったものになると認識しておく必要がある、というのは、学生の頃に師匠に言われたことの中で、今でもそのまま残ってる言葉の一つだな

公理という、ある意味で「人間が作った (定義した) モノ」の上に展開される数学と、計算機という、「人間が作った (動作する) モノ」の上に展開される計算機科学、という対照

そんな話があった一方で "Computing is a Natural Science" みたいな論説が CACM に出たりしたこともあって、そのへんの解釈もいろいろ考えていくとなかなかおもしろいもんですよ

数学は、いわゆる「自然科学」ではないんですよ、と言われて、あーたしかに…、と思った記憶がある

ちなみに Computing is a Natural Science の方は Comput"er" じゃなくて Comput"ing" であるあたりがキモで、みたいな話もあり、こちらは最初の職場の所長に紹介していただきました。いやあ、ひとに教えられたことばかり…

ソフトウェア開発職においてやっていることは当然エンジニアリングであり工学だと思いつつ、でも自分があえてこの分野を "Computer Science" または「計算機科学」と呼ぶのが好きなのは、こういう気持ちがあるからなんですよね

@dmikurube Artに近いと私は思っています．

@zacky1972 ソフトウェアを構築するという営みにおいては Art 的な側面も多々ありますね

@dmikurube 「科学」という言葉をまとうと「工学」より抽象度が高いようなイメージがあるのかもしれません。一方で、科学が（おそらく単一の）真理を求めるのに対して、工学は無限の選択肢の中から、社会の期待に合致したものを作らなければなりません。→