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「じんぶん堂」は出版社と朝日新聞社が協力して「人文書」の魅力を伝えていくプロジェクトです。朝日新聞社の本のサイト「好書好日」内でお届けしています。毎日、おすすめの人文書やインタビューなどを発信しています。公式Facebookはこちら。→
人文書の魅力を伝える読書推進プロジェクト「じんぶん堂」は、2023年11月に4周年を迎えました。これを記念して、全国の協力書店にて、ブックフェア「探訪! 知のワンダーランド」を開催します。「じんぶん堂」加盟の出版社の推薦書をはじめ、...
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柄谷行人さん(81)は、戦後日本を代表する批評家・思想家だ。1970年代から文芸批評家として活躍し、90年代後半からはマルクスやカントの読解から「交換」に着目した理論で社会や歴史を読み解いてきた。浅田彰さんらと発行した雑誌「批評空間...
「書泉グランデ」勤務の大内学さんは、重版未定の人文書を復刊・再重版するよう出版社に掛け合い、一万冊以上の売り上げを達成した。
5月3日は憲法記念日です。日本国憲法の根幹とも言うべき第九条は長年、GHQから押しつけられたものという「俗説」が広まってきました。しかし、憲法九条を提案したのは日本政府の最重要人物でした。その名は、時の首相・幣原喜重郎――。幣原が九...
柄谷行人さん(82)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第7回。(聞き手・滝沢文那)
今あらためて『資本論』を読む、その必要性にめざめる人が増えているようです。日本におけるマルクス経済学の受容においてはかつて、「講座派」か「労農派」か、それが問題でした。1920〜30年代に繰り広げられた「日本資本主義論争」について、...
一日に約2500頭の牛が食肉処理される産業屠殺場に政治学者が素性を隠しながら労働者として潜入した体験にもとづいて書かれた異色の一冊、『暴力のエスノグラフィー――産業化された屠殺と視界の政治』(ティモシー・パチラット著、小坂恵理訳、羅芝...
今からちょうど100年前の9月16日、2人のアナキストが絶命した。その名は大杉栄と伊藤野枝。1923年9月1日に発生した関東大震災の混乱に乗じて、甘粕正彦大尉らによって殺害されたのである。壮絶な最後を遂げた2人はかねてより全集などで...
近代文明こそ、ホロコーストの必要条件であった―。社会学の視点から、ホロコーストを現代社会の本質に深く根ざしたものとして捉えた社会学者ジグムント・バウマンの主著『近代とホロコースト〔完全版〕』(森田典正 訳・ちくま学芸文庫)。本書の内...
優れた人文書に贈られる「紀伊國屋じんぶん大賞2024」の贈賞式が2月19日、東京・新宿の紀伊國屋ホールで開かれました。大賞を受賞した『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』(岩波書店)の著者、小野寺拓也さんと田野大輔さんが受賞の喜...
柄谷行人さん(82)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第9回。(聞き手・滝沢文那)
柄谷行人さん(81)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第3回。(聞き手・滝沢文那)
2023年3月28日、坂本龍一さんがご逝去されました。世界的な音楽家として知られながら、亡くなる直前の3月には原発再稼働に疑問を投げかける声明を、また神宮再開発について再考を求めるお手紙を小池百合子都知事に送るなど、批判をおそれず社...
柄谷行人さん(82)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第12回。(聞き手・滝沢文那)
川名晋史さん(東京工業大学准教授)の編著『世界の基地問題と沖縄』は、13の国と地域の米軍基地をとりあげ、その基地の成り立ち、基地問題、地位協定、そして沖縄への含意について記した一冊です。このたび『現代ロシアの軍事戦略』などの著書があ...
ニール・ヤングの曲は、絶望の扉に手を触れかけた人たちのために作られているとミシェル・ウエルベックさんは語ります。その歌声には、冷笑主義に誘惑されても、それでも「生きる」ことを諦めない人を支える重要なメッセージを聴くことができると。こ...
哲学者の鶴見俊輔(1922~2015)が今年6月25日で生誕100年を迎え、著作の刊行や再刊が相次ぐ。「ベトナムに平和を!市民連合」(ベ平連)や雑誌「思想の科学」の中核を担い、戦後日本に大きな影響を与え続けた。いまだ終息しないコロナ...
ジュンク堂書店で一番古い歴史を持っているのは、1976年創業の三宮店だ。人文書担当歴20年の谷口陽子さんに聞いた。
西洋哲学の起源として、さらには、私たちの生き方・考え方を形作った知の原点として参照され続ける古代ギリシアの哲学。その全体像を最新の知見をもとに描きなおし話題を呼んだ、納富信留さん(東京大学教授)の『ギリシア哲学史』が、このたび第34...
生と死は、はたして対立すべきものであるのか? DNA、遺伝子、細胞……生き物にプログラムされた「非音声的エクリチュール」を踏まえながら問いかけてゆく、『ジャック・デリダ講義録 生死』が刊行されました。同書からパスカル=アンヌ・ブロー...
柄谷行人さん(82)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第11回。(聞き手・滝沢文那)
品切れの人文系専門書を復刊する出版社共同プロジェクト「書物復権」が今年で25回目を迎える。岩波書店、みすず書房など4社でスタートし、年々参加社は増え、今回は11社が参加。現在、各社が挙げた計155冊の候補リストから復刊リクエストを募...
北海道のアイヌ文化をふまえた漫画アニメ『ゴールデンカムイ』にも登場してくる第七師団とは、そもそも、どのような存在だったのでしょう? このたび『第七師団と戦争の時代──帝国日本の北の記憶』を上梓した渡辺浩平さん(北海道大学教授)に、同...
漢字研究の第一人者だった故・白川静さん。「甲骨文」「金文」など古代文字から漢字の成り立ちや意味を新たに解き明かし、「字書三部作」を残すなどして、文化勲章を受章した。その死去から14年をへた昨年9月、書き下ろし字書『漢字の体系』が出版...
藤井風「死ぬのがいいわ」が、アジア諸国をはじめ世界中で大ヒットしています。その楽曲と歌詞の魅力はどこにあるのか? 『歌詞のサウンドテクスチャー うたをめぐる音声詞学論考』(白水社)を刊行した音楽家の木石岳さんに、譜例とともに、解説し...
ちくま文庫から31年前に刊行された歴史学の名著が、いまSNSをきっかけに脚光を浴びています。この本とは大学時代に出会ったという翻訳家・柴田元幸さんによる、思い入れたっぷりの書き下ろしエッセイを公開します。
柄谷行人さん(82)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第13回。(聞き手・滝沢文那)
国際タタール語オリンピック優勝者による待望の一冊! 日本語で書かれた、はじめてのタタール語入門書! 『ニューエクスプレスプラス タタール語』(櫻間瑞希、菱山湧人著)が刊行されます。今日タタール語を話すのはどのような人たちで、どのような...
柄谷行人さん(81)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第6回。(聞き手・滝沢文那)
人類学史上の古典中の古典にして第一級の民族誌としていまも評価される、エヴァンズ=プリチャード『新版 ヌアー族』(平凡社ライブラリー)が3月24日に発売されます。担当編集者が本書について紹介します(書店向け情報紙「ライブラリー通信」よ...
東京・三鷹に新たなブックカルチャーの拠点となっている書店がある。2022年9月にオープンした「本と珈琲の店」UNITÉ(ユニテ)だ。
柄谷行人さん(82)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第14回。(聞き手・滝沢文那)
コロナ禍の2020年夏、“ヨーロッパ最後の独裁国家”ベラルーシでおこなわれた大統領選。政敵が次々と投獄されるなか、反体制派の統一候補となり、選挙後は亡命を余儀なくされたスヴェトラーナ・チハノフスカヤ。ルカシェンコの独裁に抗い、不正が...
今日7月20日は哲学者・鶴見俊輔さんの命日にあたります。筑摩書房は、鶴見さんに、その無尽蔵の知識と、驚異的な記憶力と、鶴見さんならではの編集によって、近代の歴史書「日本の百年」(全10巻)、天皇裕仁の歩みをエピソードで綴った「天皇百...
象徴としての存在だけでなく、生涯で何をなしとげたのか。 プラトン、ソクラテス、アリストテレス、ピュタゴラスに続いて、ギリシア哲学で人気第5位の「女性哲学者」を知っていますか? ローマ帝国のアレクサンドリアで活躍した彼女については、エド...
翻訳大国とも言われる日本。驚くべきは、翻訳されているのが英語やフランス語・ドイツ語・中国語といった「メジャー言語」だけではない、ということです。学習者が少なく、書店や図書館の分類では「その他」にあたる言語をあえて学び、その文学を翻訳...
1942年6月のミッドウェー海戦。それは、太平洋戦争の決定的転換点となり、そして大本営がはじめて隠した敗戦でした。「日本の勝利」とされた陰で、どのような個人が生き、戦ったのか――。ノンフィクション作家の澤地久枝さんによる『記録 ミッ...
心にまつわる病気がどの世代でも珍しいことではなくなった現代。松本さんの新刊『心の病気ってなんだろう?』は、心のさまざまな病気を「わかる」ことに重点をおいて語った本。また東畑さんの話題書『居るのはつらいよ』は沖縄の精神科デイケア施設に...
先が見えない時代を反映してか、哲学書に注目が集まることが増えてきました。哲学者の思想を簡潔にまとめた入門書からもう一歩踏み込んで哲学について学びたいと考えている方に、紀伊國屋書店の小山大樹さんがおすすめするのは「古代ギリシア哲学」。...
#本屋さんの本音・34 千葉県の松戸駅と京成津田沼駅を結ぶ新京成線。常盤平駅は、1960年に建てられた常盤平団地の最寄り駅で、高度成長期には数多くの住民がここに暮らし、賑いを見せていた。しかし、団地住民を中心に、ゆるやかに高齢化が進ん...
JR中央線の阿佐ヶ谷駅前にある「書楽 阿佐ヶ谷店」。朝9時半から夜は12時まで“街の本屋”として多様な世代の居場所であり続ける。
近代資本主義のメカニズムを精密に分析した金字塔であるマルクスの『資本論』。このほど『マルクス・コレクション』版の全面改訳を経て、『資本論 第一巻』(上・下)がちくま学芸文庫から刊行されました。経済成長が貧困を増大させる──今日なおわ...
2023年の前期朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルは「日本の植物学の父」牧野富太郎です。『植物一日一題』(ちくま学芸文庫)は、世界的な植物学者である牧野博士が学識を背景に、植物名の起源を辿り、分類の俗説に熱く異を唱え、稀有な薀蓄を傾...
批評家の杉田俊介さんは、今年、『橋川文三とその浪曼』(河出書房新社)、『神と革命の文芸批評』(法政大学出版局)の2冊の大著を立て続けに刊行されました。過去の著作では宮崎駿、宇多田ヒカル、そして「ドラえもん」、あるいは同時代の政治状況...
『ケルト事典』復刊を記念して、監訳者である多摩美術大学の鶴岡真弓・芸術人類学研究所長に「ケルト文化の魅力」と題した記事をご執筆いただいた。神話、音楽、動物文様など、溢れるようなイメージをもたらしてくれるケルト文化のことが、もっと知り...
昨年大好評を博した国立歴史民俗博物館の企画展示「性差(ジェンダー)の日本史」で古代パートを担当した義江明子氏が上梓した『女帝の古代王権史』(ちくま新書)。本書は卑弥呼、推古、持統といった古代の女性統治者/女帝がどのような存在だったの...
柄谷行人さん(81)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第5回。(聞き手・滝沢文那)
性差や異性愛といった規範が作用する場から見えない欲望を引き出し、新たな解釈を生産すること。――村山敏勝『(見えない)欲望へ向けて ─クィア批評との対話』(ちくま学芸文庫)は、そうしたクィア批評の声に耳を傾けながら、「自分ではない」も...
これまでフェミニズムの起源はヨーロッパにもっぱら求められてきましたが、ルーシー・デラップ著『フェミニズムズ』(明石書店)はより拡散的な「モザイク・フェミニズム」という考え方をとっています。地域や国にみられた特定の思想の有り様に着目し...
柄谷行人さん(81)は、戦後長きにわたって国内外に大きな影響を与えてきた批評家・思想家だ。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第2回。(聞き手・滝沢文那)
ジョウゼフ・コンラッド(1857-1924)は、ロシアの軍事侵攻に曝されている現ウクライナ生まれの英文学の作家であることをご存知でしょうか。2022年3月、〈ルリユール叢書〉の一冊として、本邦初訳となる長編小説『放浪者 あるいは海賊...
「アナキズム」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか? 反逆や暴力など野蛮な印象を抱く方も少なくないかもしれませんが、オルタナティブな生き方や社会のありかたを探る手がかりとしていまこの思想が再発見されています。ジュンク堂書店の岡野...
日本で暮らす外国籍の子どものなかに、学校に通っていない/通えない(就学不明の)子どもがいる。子どもたちはこれからの日本社会を支える一員になるにもかかわらず、教育を受ける権利をないがしろにされている。かれらはどのような状況に置かれ、ど...
#本屋さんの本音・7 本屋さんは静かだ。でも、未知なる本と出会い、心揺れる自分と向き合う、めまぐるしい化学反応が起きている場所だ。そんな本屋さんの担い手である書店員の情熱が浮かび上がるシリーズです。(文:笹川ねこ 写真:山田裕紀)
昨年12月24日、画家・絵本作家の安野光雅さんがお亡くなりになりました。装丁家・デザイナーとしても活躍され、ちくま文庫創刊時からの装幀も手がけられました。2015年にちくま文庫が30周年を迎えた際に安野さんより寄せられた、本のシリー...
フランス語で「納涼」するなら──。短篇小説の名手として名高いモーパッサンの作品は、初級文法をひと通り終えた学習者が原文で読む最初の作家として最適です。『対訳 フランス語で読む モーパッサンの怪談』(白水社)から、文豪の「生涯」、「狂...
教養ってなんとなく大事だと思われているけど、その正体をきちんと説明してくれる人はほとんどいない。だったらここらで、教養って何か、なぜ大切なのかを明らかにしてみようじゃないの。その上で、どう身につければいいか伝授しようじゃない! ……と...
柄谷行人さん(81)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第4回。(聞き手・滝沢文那)
1948年(昭和23年)の今日、7月13日、中絶を合法化した優生保護法が公布されました。この法律は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」(第1条)ことを目的の一つとし、1996年(平成8年)に母体保護法として改正されるまで...
「最近の若者は本を読まない」――そんな話を耳にしたことはないでしょうか。実際には、小中学生の平均読書冊数は2000年代から右肩上がりで、高校生の読書量も必ずしも減ってはいません。なぜ「若者は読書離れしている」という「ウソ」がまことし...
2023年3月、坂本龍一さんがご逝去されました。2014年刊行の『もんじゅ君対談集 3.11で僕らは変わったか』より、所属事務所のご厚意を得て約3万字のインタビュー全編を公開します。音楽家として世界的に活躍するかたわら、1990年代...
第二次世界大戦中、画家たちは「戦争画」を描いた。それらは戦後長らく、忘れるべき存在であった。それ以上に歴史の中に埋もれていたのが、女性画家による戦争画だ。男性画家たちが戦地に赴いてその様を描く一方、女性画家たちの多くは銃後などを描い...
約2万冊の在庫を誇る四国最大級の店で、書店員の山中由貴さんは毎年2回、独自に選んだ「山中賞」を発表。地方の書店員発のブックアワードとして知られている。
江戸時代、名前は「親が名づけるもの」でも「かけがえのないもの」でもなかった。そこには現在の私たちとは全く違う常識があったが、明治新政府の改革によって根本から変えられてしまう。約150年前の「氏名誕生」の背景にある知られざる悲喜劇を気...
綿野恵太氏の初の著作『「差別はいけない」とみんな言うけれど。』が昨年刊行され、各紙誌・SNSで大きな反響があった。この手の書籍としては珍しく、発売からほどなく4刷となった。代官山蔦屋書店で開催された刊行記念イベントに千葉雅也氏をお迎...
遺伝子研究を導入して人類の進化をたどってきた東大の人類学と、独自の霊長類研究を展開してきた京大の霊長類学。日本の人類学は、彼らの切磋琢磨によって世界をリードしてきた。東大分子人類学の泰斗である尾本恵市と、京大霊長類学を代表する研究者...
2019年12月24日(火)に発売となる、「別冊太陽」名作漫画シリーズ「太陽の地図帖」の最新刊は、国民的漫画『ちびまる子ちゃん』の世界とその時代を読み解く永久保存版。さくらプロダクションの全面協力のもと、貴重な資料や識者の証言、美しい...
朝日新聞の本のサイト「好書好日」内でお届けする「じんぶん堂」。出版社と朝日新聞社が、人文書のさまざまな魅力を発信していきます。
哲学は学説ではなく、活動である!――20世紀最大の哲学書『論理哲学論考』を、後期の書『哲学探究』に至る思考の足取りも視野にわかりやすく読み解く『入門講義 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』』(大谷弘 著)。哲学者の飯田隆さんによる...
「わたしのもの」と「誰かのもの」、この2つのスキマから社会を捉え返した、文化人類学者の松村圭一郎さん(岡山大学准教授)による『所有と分配の人類学――エチオピア農村社会から私的所有を問う』(ちくま学芸文庫)はエチオピアの農村で生活するな...
サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が盛り上がるなか、12月11日に「愛と社会とサッカーを語る」 と題されたトークイベントが東京・下北沢の本屋B&Bで開催された。出演者はベストセラー『人新世の「資本論」』で知られる経済思想家...
1月27日深夜から28日未明にかけて、数百人の若者たちが沖縄県警沖縄署を取り囲み、「早く謝れ」といった怒声を上げ、石や空き缶などを投げつける一件がありました。バイクを運転していた男子高校生と警察官が“接触”し、高校生の右眼球が破裂し...
Black Lives Matter運動が現代社会に突きつける暴力と不正義の歴史を、早くも1944年に『資本主義と奴隷制』で告発したエリック・ウィリアムズ。しかし、発表当初、彼の主張にまともに向き合う歴史学者は皆無でした。ただ一人、...
日本宗教の通史は少なく、近代史で最も宗教史の研究が後れを取るなかで春秋社から貴重な近代日本宗教の通史となるシリーズ『近代日本宗教史』が刊行されている。実は近年、研究が後れていた近代日本宗教史が盛り上がっているそうだ。その盛り上がりを...
『情報生産者になってみた』は、東京大学文学部「上野ゼミ」の卒業生たちが、そこで学んだもの、その応用の方法を書いた本です。かつて志望者がゼロになったこともあるほど厳しく、研究発表後には「心の出血多量」(第1章より)になるというこの上野...
『日本の包茎』『生まれてこないほうが良かったのか?』――書店で見かければ思わず立ち止まってしまいそうだが、手を伸ばすのが少しためらわれるタイトル。最近話題になったこの2冊は、どちらも同じ編集者がつくったのだという。いったいどんな人な...
作家生活30年となる恩田陸さんが、10年の構想・執筆期間を経て書き上げた最新長編小説『spring』(筑摩書房刊)が3/22に発売されます。主人公は天才的なバレエダンサーかつコレオグラファー(振付家)の、萬春(よろず・はる)。万華鏡...
肉を食べ、卵を食べ、ペットをかわいがる――そんなごく普通の日常生活を根底から問い直す新しい学問、それが「動物倫理学」です。読めば心を乱されるという動物倫理学に関する3冊を紀伊國屋書店書籍・データベース営業部の松野享一さんが紹介してく...
8月6日と8月9日「原爆の日」は、日本人にとって被爆国としての記憶をつなぐ特別な日だ。広島と長崎への原爆投下による惨状、身体への影響や精神的なダメージなどについてはこれまで多くの書籍や映画などで取り上げられてきた。その一方で、誰がど...
中世ドイツのハーメルンで130名におよぶ子供たちが突如消えたという「笛吹き男」伝説。『「笛吹き男」の正体――東方植民のデモーニッシュな系譜』(筑摩選書)は、「東方植民」の視点からこの伝説の真相に迫り、ドイツ史における系譜を探った一冊...
100年前のニューヨークを拠点として、アフリカン・ディアスポラによって展開された文化社会運動「ハーレム・ルネサンス」。『ハーレム・ルネサンス――〈ニュー・ニグロ〉の文化社会批評』(松本昇監修、深瀬有希子・常山菜穂子・中垣恒太郎編著、...
今年2月、「アンダー29.5人文書大賞」という名の賞が生まれた。30歳以下の人たちの投票で人気のある人文書を決める。この賞を一人で構想し実現させたのは、東京都府中市にオープンしたばかりの「マルジナリア書店」店長の松尾つぐさん(28)...
#本屋さんの本音・5 本屋さんは静かだ。でも、未知なる本と出会い、心揺れる自分と向き合う、めまぐるしい化学反応が起きている場所だ。そんな本屋さんの担い手である書店員の情熱が浮かび上がるシリーズです。(文:笹川ねこ 写真:吉野太一郎)
中国思想研究の泰斗による『論語』の新訳注書が遂にちくま学芸文庫より刊行されました。本書は、原文に新たな書き下しと明快な現代語訳、多年にわたる研究や考察を反映した詳細な注と補説、そして充実した解説から構成されます。これからの読者へ向け...
科学と文学、双方を横断する知性を持つ科学者・作家の随筆を集め、一冊で紹介する平凡社「STANDARD BOOKS」シリーズに、心理学者の河合隼雄のエッセイ集がくわわりました。本書に挟まれた「栞」(付録小冊子)をひらくと、批評家の若松...
半藤一利著『墨子よみがえる』で知るその思想 2021年1月に逝去された作家の半藤一利さんは、亡くなる数日前、「墨子は偉い人だったなぁ。戦争にとことん反対した。偉かった」とつぶやいたそうです。半藤さんの遺したこの言葉が報道されたことで、...
#本屋さんの本音・31 約330メートル。日本一高い超高層ビル「森JPタワー」などが並ぶ複合施設「麻布台ヒルズ」(東京都港区)が、2023年11月24日に開業した。約8.1haの広大な計画区域にはオフィス、住宅、商業施設、ホテル、医療...
死体を鳥に食べさせるという、チベットに特有の文化「天葬」。そうした不思議な文化の根底には、どのような価値観や考え方があるのだろうか。世界における死生観の多様性について考える。『死体は誰のものか 比較文化史の視点から』より一部を紹介します。
人がこの世に生まれてくるのは誤りであり、生まれてこないようにしたほうがいい――。この「反出生主義」の思想が、いま、多くの人の関心を集めています。哲学者・森岡正博さん(早稲田大学人間科学部教授)によれば、じつはこの思想は、人類二五〇〇...
昨年10月、現代美術史の入門書『現代美術史――欧米、日本、トランスナショナル』(中公新書)が出版された。筆者は当時33歳だった山本浩貴・東京藝術大学助教。出版のきっかけになったのは、サントリー文化財団の研究助成だった。現代美術は政治...
なぜ経済が発展しても私たちは豊かになれないのか。それは、資本主義が私たちの生活や自然といった存立基盤を餌に成長する巨大なシステムだからである――。ナンシー・フレイザー著『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』(江口泰子 訳・ちくま...
独裁体制下で権力者に仕えた料理人たちの生き残りを探し、所在をつきとめ、証言を集める、前代未聞の旅! ヴィトルト・シャブウォフスキの『独裁者の料理人 厨房から覗いた政権の舞台裏と食卓』が邦訳刊行されました。同書から「前菜」を一部紹介します。
#本屋さんの本音・30 大阪メトロ谷町線谷町六丁目駅近くにある「隆祥館書店」は、売り場面積がわずか13坪という小さな“街の本屋”だが、この書店と店主・二村(ふたむら)知子さんの名は、出版業界や本好きの間に広く知られている。関西圏外から...
「あんたバカぁ?」「このタコが!」「だって女/男の子だもん」。私たちが何気なく使う言葉にも、悪い言葉がたくさん潜んでいる。では、その言葉は本当はどこが悪いのか? 言語哲学がご専門の和泉悠さん(南山大学准教授)による『悪い言語哲学入門...
『無意識のバイアス』の著者ジェニファー・エバーハートは長年、米国の学校・企業・警察署の改革に努めてきた社会心理学者です。いわゆる「黒人女性」である著者の実体験と、最新の社会心理学の知見を反映させた本書は、白人による黒人への人種差別が...